何も加工せずに履けるトウシューズが一番なのですが、足の痛みがなかなか消えなかったり、レッスン環境が滑りやすい床であったりする場合には、痛み防止やすべり防止の加工をすると解決することがあります。また、トウシューズをより長持ちさせたり、さらに足になじませるための加工法もあります。
ですが、トウシューズは手を加え過ぎないほうがやはり美しいです。加工し過ぎると、トウシューズを傷め、使い物にならなくなる可能性もありますので注意しましょう。
ここでは以上のことを踏まえトウシューズの加工やお手入れにについてご紹介して行きます。
■ トウシューズのお手入れ
トゥシューズはつま先部分をのりで固めているので、湿気を吸うと柔らかくなり、つぶれやすくなってしまいます。1日レッスンで履いた後は最低1日は休ませ、直射日光を避けた風通しのよいところで、付いた汗をよく乾かすようにしましょう。
また、トゥシューズは1足だけでなく、2足以上用意して交互に履くようにしましょう。
消臭スプレーをふったあと、乾燥剤をいれておくのも効果的です。
■リボンの一部をゴムにする
リボンがアキレス腱の上でこすれて痛い、しめつけられて痛い- そんな人は、アキレス腱にかかる部分だけ、ゴムに換えるといいでしょう。一部がゴムになったリボンが市販されているので活用してみてください。気をつけたいのは、ゴムの位置です。アキレス腱のうにこないと意味がありません。長さや位置を確かめてからリボンをシューズに縫い付けましょう。
また、ストレッチ素材でできているリボンも市販されています。結びやすく、痛みもかなり軽減されるそうでオススメです。
■ すべり防止にはポアントパッドを
ポワントの滑り止めにはポワントパッドというものがあります。これは必ずしも必要なものではありませんが、履く人やスタジオの床によっても有効になる事があるようです。
ポワントパッドはレザー製やレース製のものがあり、専用のレザーボンドなどを使って簡単に貼ることができます。
価格はどれも数百円からとリーズナブル。バレエ用品店などで手に入ります。
ボンドの塗り方
・まず、トゥシューズのつま先部分に合ったサイズのポワントパッドを選びます。つま先部分に形を合わせ、はみ出した部分は切り取ります。
・専用の接着剤をトゥシューズのつま先部分とパッドの両方にムラにならないように塗り、乾くまで待ちます。触っても指に付かなくなったら、接着剤を塗った面をしっかりと貼り合わせます。そのあとしっかり乾燥させてください。
■ 長持ちさせたい!ニスやかがりをしよう
ニスや瞬間接着剤を流し込む
「シューズを長持ちさせたい」「固めが好き」という場合は、ティースプーン1杯のニスを、シューズの先に流し込み、陰干しして完全に固めます。たくさん流すと、シューズの表にニスが染み出てすべりやすくなるので注意しましょう。ニスの代わりに瞬間接着剤を入れてもいいでしょう。
プラットフォームのふちをかがる
プラットフォームの先をすぐにつぶしたくないときは、周りを糸でかがります。専用の糸のほか、刺しゅう糸やデンタルフロスなどでもよいでしょう。ドゥミ・ポアントがスムーズにできるよう、プラットフォームのソール側はかがらない場合が多いです。
その他かがりかた
https://ameblo.jp/alicia-dancewear/entry-12123144555.html
■ トウシューズの買い替え時
【替え時】
替え時は、しばらく履いていると、柔らかくなって、足になじんできますが、それを通り越して柔らかくなり過ぎた時です。立つと足が前にのめり込むようになったり、しっかり支えられていないと感じる時です。新しいものと履き比べてみると、その感覚がよく分かります。
ポイントのまとめ
・シャンク(トウシューズの中敷きの下にある板状のもの)が柔らかくなり過ぎている。
・立った時、つま先が床に当たっている。
・上手く立てない。
となります。ポワントは無理して使い続けると足により負担をかけ怪我の元となってしまいます、常に履いた時の感覚を大切にして替え時には思い切って変えてあげましょう。
-終わりに
ポワントはお手入れをしっかり行い、自分の足に合ったものを履くのが何より大切です。ただし、その自分に合うものにどり着くまでは少し大変かもしれません。ですがづか焦らず今回紹介した方法を使いご自分の足に合ったポワントに仕上げ、バレエのレッスンをより有意義なものにして頂ければと思います。それが何より怪我の防止に繋がりより美しいバレエの姿勢や表現へと繋がっていくからです。